プノンペン市貧困世帯の子どもを対象にした保育所運営

事業実施団体名 ケマラ(KHEMARA)
事業分野 教育、医療、保健衛生
実施地域 カンボジア プノンペン市ルセイ・ケオ郡ミッタヒープ、スピーン・ポー
実施期間 2006年4月-2012年3月
助成金額 計787万円(2011年度144万円、10年度140万円、09年度139万円、08年度130万円、07年度120万円、06年度114万円)
[更新日付:2012年9月30日]

事業の背景

ミッタヒープ村の保育所の周辺のようす

6年間の活動を通じて、地域の子どもや家庭に前向きな変化

首都プノンペン郊外のルセイ・ケオ郡には、全国各地から働き口を求めて多くの人々が移住してきていますが、多くは線路沿いやスラム街に住み、バイクタクシーの運転手や日雇い労働、露天商などで生計を立てています。このような環境の中で、子どもたちは、質の高い教育を継続的に受け、また健康的な生活を送ることができません。

そこで実施団体は、2006年度よりACTからの支援を受けて、同郡ミッタヒープ村とスピーン・ポー村の保育所(いずれも03年に開設)を拠点に、貧困家庭の子どもへの就学前教育と給食活動に取り組んできました。これまでの活動の結果、「基本的な読み書き、算数ができるようになり、小学校進学後も継続して通学できている」「1日3食の食事と定期健診など子どもの健全な発育を促進している」「子どもを保育所に預けることで両親の働く時間が増え、収入が増加した」「子どもが進んで家事を手伝うようになり家庭内暴力が減った」「保育所運営に保護者が積極的に参加し、金銭的貢献度も増した」などの前向きな変化が表れています。

事業の目的

子どもの健やかな成長と社会参加を目指す

長期達成目標:
コミュニティにおける持続的な子どもの教育活動を実現し、子どもが適切な教育を受けることができるようになる。

短期達成目標(1-4年後):
  • 対象地域の子どもたちに、より良く平等な教育機会を提供する。
    このために、識字、倫理、心身の健康に関する一般的な知識を提供する質の高い学習プログラムを開発する。
  • 6歳になった子どもたちが小学校に進学する準備ができるようにする。
  • 両親や保護者が定期収入を得る収入向上の機会を提供し、家族が外で働いている適切な 時間帯に子どもをケアする。

事業内容

葉っぱの葉脈をクレヨンでうつしだす児童。
情操教育にも取り組んでいる。

保育所の持続的な運営に向けて地域や保護者が協力

1. 保育所での教育と給食活動
(2011年9月末現在ミッタヒープ保育所73名、スピーン・ポー保育所59名)
3歳から6歳までの児童を対象に、クメール文字の読み書き、算数、道徳、歌や踊り、教育ゲームなどの教育と、栄養を補うための給食(1日3回、保護者からの給食費一部負担あり)を提供しました。

2. 定期健診と歯科検診
保育所の児童に対して、定期健診と歯科検診を行いました。主な疾患は、咽頭炎、呼吸器疾患、カゼ、皮膚炎、歯痛、気管支炎、鼻炎、発熱などでした。

3. 保護者会・家庭訪問
保護者会の開催と家庭訪問を通して、保育所と保護者との信頼関係の強化につとめました。2011年度は上半期で計4回(各所2回)の保護者会を開催し、参加した保護者は合計107名、うち父親は47名で、父親の積極的な参加がありました。会合では、家庭での問題解決、子どもの権利と成長、子どもの行動の変化、保育所での活動報告、小学校の進学、保護者の負担費などについて話し合いました。

4. 教員の能力向上
教育の質を高めるため、教員トレーニングと教員会合を定期的に実施しました。

5. 保育所の持続的運営
保育所を持続的に運営できるよう、保護者からは給食費の一部負担、近隣地域から寄付(現金、精米など)を集めているほか、2010年 から、実施団体と保護者が現地マイクロファイナンス機関に口座を開設し、共同で積立を行っています。2011年9月末現在で、計約11万円が積み立てられているということです。

関連リンク

ACT年次報告2010(p.11)
ACT年次報告2009(p.16)

基金名 吉川春壽記念基金(2006、2011年)
アジア医療保健協力基金(2006-08年)
渡辺豊輔記念熱帯病医療研究基金(2006年)
望月富昉・静江記念生活環境改善助成基金(2006、2008年)
小池正子記念慈善基金(2006年)
安田・諏合・今野・喜種記念教育基金(2009-11年)
湯川記念奨学基金(2007-10年)
三原富士江記念基金(2011年)
山田伸明・倫子記念基金(2009年)
真我アジア教育基金(2008年)
藤田德子記念基金(2006年)
光山恭子すこやか基金(2007-08年)
青野忠子メモリアル教育基金(2008年)