ACT 公益信託アジア・コミュニティ・トラスト

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ごあいさつ

運営委員長からのごあいさつ

日本の民間支援35年間の信頼と実績を背景に前進するACT

    2015年世界経済をみると、先進国の緩やかな回復と新興市場国・地域の成長率の低下が対照的です。
    アジアでは中国の成長の減速の影響は大きく、各国の成長率が下降する懸念があります。また米国の伝統的金融政策への回帰、金利の引上げにより、一部の国で資金の流出が起きる可能性があり対応策をとる必要があります。
    IMF(国際通貨基金)の予測によれば、アジアの成長率は、2015年6.5%、2016年6.4%となっていますが、下振れリスクがあると思われます。
    2015年9月25日の「持続可能な開発サミット」において、国連加盟国は「持続可能な開発のための2030アジェンダ」を採択し、その中に含まれている「持続可能な開発目標(SDGs)」では、全ての国を対象に、政府、国際機関、NGO等に企業も含めたマルチ・ステークホルダーで、途上国だけでなく先進国の課題(生産と消費、自然エネルギー)、途上国国内での資金動員などについても取り組むことになりました。ACTはこうした国際的な目標の達成に貢献し、新たな課題にも積極的に取り組みたいと考えています。
    2014年度、ACT は助成件数・総額とも過去最高規模となりました(8カ国47事業、助成額4,972万6,000円)。大和証券グループ本社との10年間のインド洋津波被災地支援プログラムは、3ヶ国の計24万人の生活改善に貢献するなど、大きな成果をあげました。ACTに「資金」と「信頼」というふたつの"トラスト"を託されている寄付者、支援者の皆様に、厚く御礼を申し上げます。

大場智満
公益信託アジア・コミュニティ・トラスト 運営委員長
(公財)国際金融情報センター 前理事長)
2015年11月

事務局長からのごあいさつ

現地NGOとの35年間の歩み

    日本の市民社会とアジア諸国の市民社会の草の根の取り組みを橋渡しするミッションを帯びたACTは、35年間、アジア地域全体の変化を観察しながら、現地国の人々のニーズ、課題をできるだけ正確にくみ取り、それらを助成活動に反映するべく、取り組んでまいりました。
    ACTが設立された当時(1979年)の日本は、第2次オイルショックに見舞われたものの、国民総生産は右肩上がりで上昇し、企業の海外進出・投資が積極的に行われた時期です。ACT初代事務局長に就任した私は、タイ、インドネシア、フィリピンなどを訪れ、後に社会的リーダーとなる、20~30代の若手NGOワーカー、学術関係者らと知己を得ました。当時、開発援助の世界では、先進国の政府援助機関が開発計画の主導権を握り、例えば、日本政府の援助は、経済開発のためのインフラ建設に重点が置かれ、真に支援を必要とする貧困者には届かず、むしろ、ダム建設などで、僅かな補償で居住地を立ち退かされ、生活基盤を失う事態さえ発生していました。そうした中で、社会正義心に目覚めた若者が地域住民のニーズに応えるべくNGO活動を始めていました。
    そうした若者の間で、民間の草の根レベルでの協力を推進するACTの趣旨は好意を持って受け入れられ、政府開発援助ではカバーできない事業―スラムの子どもたちの教育、土地なし農民の研修、地域住民の組織化など―に関わる数多くの活動計画を提案してくれました。そしてこれら若者たちの活動の結果、多くの子どもたちは学校で学び、高校や大学に進学しています。また、貧困で苦しんだ多くの人たちは、生計向上に成功しています。ACTは、こうした地域に根差した内発的な発展の努力を支援することを、現在も引き続き活動の基本方針としています。
    ただ、途上国における近年の著しい経済成長の中で、高学歴の若年層は企業セクターに職を求める一方、NGOセクターでは人材を失いつつあるようです。NGOセクターの人材の確保と育成、そして近年広がりつつある社会起業家の育成支援が、ACTの今後の課題ととらえています。
    因みに、「大和証券グループ津波復興基金」によるインド洋津波復興支援プログラムでは、現地国NGOの協力を得て、津波被災者の女性たちの10年間に及ぶ自助努力の活動に寄り添い、これら女性たちの生活改善と発展・成長を見届けるという大変貴重な機会を得ることができました。今後もアジアの真の"コミュニティ・トラスト"(皆さまから信託された基金)として、ACTは成長を図ります。温かいご支援を賜りますようお願い申し上げます。

伊藤道雄
公益信託アジア・コミュニティ・トラスト 事務局長
((特活)アジア・コミュニティ・センター21代表理事)
2015年11月